「怒られること」は好きですか?
中にはいらっしゃるかもしれませんね。しかし、ほとんどの方はできるだけ怒られないことを願っているのではないでしょうか。
私たちが成長していく上で、一つ一つ人から学んで様々なことができるようになっていきますよね。直接、教わるときには教えてくれる人や関わる人には、まだ未熟なうちはしょっちゅう自分が迷惑をかけてしまうときもあります。
教える方も人間ですから、感情的になることだってありますよね。
相手が「教えたことがうまくできない」「話を聞こうとしない」となれば「怒り」の気持ちもこみ上げてくるかも知れません。
怒られる方は「怒られる」こと自体は、楽しいことではないですし「いいことなど何もない」と思いがちです。
実際には、そんなこともないんですよ。
捉え方次第で、いいことだっていろいろあるんです。
「怒られることのメリット・デメリット」を知って、怒られることでダメージを受けずにプラスにできるような「具体的な対処法」を試してみましょう。
怒られることのメリット
怒られている側は「怒られている」のか「叱られているのか」なんてどうでもよくて、相手が感情的になっていれば、どうしても「相手は怒っている」と受け取ってしまいがちです。
相手が冷静に「忠告」してくれていると感じるときには、聞く方も相手が自分に対して情熱を持って接してくれているのがわかります。
もし、自分が関わったことで相手がイライラしていたのなら、どんな状況にせよ、自分が改善することで状況は変わります。
「怒られる」ことは、自分を改善するきっかけにもなります。
怒りっぽくイライラしやすい相手は変えられないので、この際、自分の受け取り方と対処方法を変えてしまいましょう。
多少のことではへこたれないタフな心になる
どうにもできない状況ならば、なおさらマイナスに受けとらずに、できるだけ自分にプラスになるように持っていく。そういう風に続けていけば何でも前向きに捉えるクセがついてきます。
相手に注目してもらえている
いるのかいないのかわからなかったら、怒られることはありません。
そこにいるから、相手にとって気になる存在だから声をかけられるんですよね。
やり方のヒントをもらえる
「感情的に怒鳴られる」という怒られ方の場合には、何もよいことがない気がしますよね。ヒントすらもくれない。どこが問題なのかもわからない。そんな怒り方をする人もいますね。
通常は相手に今より良くなってもらうために叱ったり注意をしたりする場合が多いと思います。具体的なヒントはもらえなくても「なぜ、怒られているのか?」ということを考えるきっかけがもらえているんです。
それを素直に受け取ることができれば「どこかに問題があるんだ」と気づくことでもあります。
素直になって改善できれば自分が成長することができる
素直に聞く必要があるのは、相手や周囲のことを考えた上での「怒り」のときだけです。
「自分にもできるんだ」という自信がつく
うまくいかないことがあっても、自分を気にして叱ってくれる相手がいれば、どうすれば良くなるのかを相談することもできます。
問題を解決するために誰かに協力してもらうことは、コミュニケーション能力が必要ですよね。解決の糸口も見つかるかも知れませんし、誰かに協力してもらうことでコミュニケーション能力が磨かれることにもなります。
わかることが増えていく
素直にその通りにやってみることで他の人よりも多くの経験をすることができます。経験が多ければ、他人よりも知識やノウハウも多く知ることになります。
自分だけで考えて行動することでは経験できなかったことだってあるはずです。
「素直が大事」の意味がわかるようになる
やってみて「何かおかしい」と感じれば、相手の言う通りにする必要はありませんが、教わったことは一度は素直にやってみるのは、とても大切なことですよね。
素直になるとは
- 言われた通りにやってみる
- 意地を張らない
ということです。
素直になると、応援してくれる人、味方する人、協力してくれる人、助けてくれる人が現れます。
これはなぜなのか?とても不思議なのですが、はっきりとした理由などないんです。
人は感覚的にそういう人を応援したくなるのかも知れません。素直になって体験してみると理解できると思います。
そんなときに、持たなくていいときにプライド(「自分だってすごいんだ」と思う気持ち)が出てくることありますよね。そして意地を張って、素直になれない。私にも経験があります。
悔しいかも知れませんが、とにかく怒られた(叱られた)ときに
- 素直に自分にも落ち度があると認めること
- 一度は素直に相手の教えに応じる姿勢を持つ
ことは、自分にとっての成長につながります。
寛容な(人を許す・広い)心を持てるようになる
たとえ相手の言うことが間違っていたとしても、自分の身に危険があること以外であれば応じてみることもありです。
怒る人にとっても完璧なことはないのですから、そのことをきっかけにお互いの失敗を許し応援し合える関係になれることだってあるんです。
それは、自分が寛容になるための勉強でもあるんですよね。
相手がさらに、こちらばかりのせいにして責めてくるようならば、お互いによい関係は築けない相手だと見切りをつけた方がよいでしょう。
ひとつひとつ、辿っていくことでわかっていくことがあると思います。
怒られることのデメリット
怒られてばかりいると、どんなに状況がわかっていてもうまく立ち回れないことってありますよね。
もう、心が疲れて気力がなくなってしまうんですよね。
そんなときだってあります。
そういうときには、無理に前向きに考える必要はありません。自分を大切にすることを優先し、気力を回復させることが先決です。
自信がなくなる
「怒られる」という、そのことだけで理由は関係なく委縮してしまいますよね。
「何でこんな嫌な気分になるのだろう」「こんなことも回避できない自分は情けない」
こんな気持ちになっていませんか?
今まで自信を持ってきたことさえも、全く役に立たず無意味な気がしてしまうんですね。
恥ずかしい気持ちになる
自分ひとりだけ呼ばれて他の人にわからないように「怒られる」のなら、恥ずかしいと思う気持ちにはなりません。
自分以外の人のいる前で怒られたり、自分が呼び出されて怒られたことを誰かに言いふらされることがあれば、とても嫌だし、恥ずかしい気持ちなりますよね。
プライド(自尊心)を傷つけられた気分になってしまうんですね。
自尊心は自己肯定感とほぼ同じ意味です。
自分が「怒られる」ということは、そのことだけでも自分が否定されているように感じますし、ましてや他の人に知られるということは「この人はダメな人って言われてますよ」と公表しているようで、絶対に認めたくないですよね。
自己肯定感がなければ、自分がここにいる意味がわからなくなってしまいます。誰もが、自分を軽く見られたり否定されることはされたくありませんよね。
否定された自分を公表されることに恥ずかしさを感じるのですね。
ダメな人だと思われそう
人からの評価を気にする人は多いと思います。
「誰かに怒られているところを見られたくない」そう思いますよね。
本当はそんなにみんな気にしていなくても、なかなか本心を聞くことはできないものです。
「怒られたことは、自分だけの心にしまっておきたい」そんな気分だと思います。
黙ってひとりで考えれば考えるほど、どう思われているのかが気になって仕方がなくなってきます。
しかし、本当は「ダメな人と思われそう」と考えるのは、事実ではなく自分の妄想なんですよね。
やる気がなくなる
「やる気がない」ということは何かが足りていない状態だということなんですね。
怒られる前までは、やる気は少しはあったのではないでしょうか。
それが、怒られたことにより全くややる気がなくなってしまう。
自分を否定されたという思いが強くなっているんですね。
気力ってどこからくるのでしょう?
元気、やる気、気分、気持ち、蒸気、空気…など
気がつく言葉をたどってみると、いろいろなことが考えられそうですね。
共通して言えることは「気が足りていないと困ることになる」ってことでしょうか。
今までの経験上、気力がなくなったときにおすすめなのが身近にある先ほどの「気」のつく言葉を思い浮かべてできそうなことで何か他の「気」を満たしてみるということです。
「大きな深呼吸できれいな空気をたくさん吸い込んでみる」なんてことも効果ありです。
「元気いっぱい」になれそうな「気持ちが満足」しそうなことをしてみます。
どれも、ある意味つながっている気がしますね。
そのうちにやる気がみなぎってきますよ。
頑張ってもムダだと思ってしまう
「何も行動しない」ことを怒られる人もいますね。実際には行動に表すことが遅いだけでその人の中では、考えを前進させていることもあるんです。
とくに頭で考えすぎてしまいがちな人は、行動に移すのが遅めです。
そうこうしているうちに「何もやる気がない」とみなされてしまい怒られてしまいます。
または行動に移していたとしても、行動が遅かったりやり方が間違っていれば怒られることもありますよね。
怒られた人は「自分なりに頑張っているのに」と思うんですね。間違っていたとしても「頑張っていること」は認めてほしいものなんですよね。
怒られたときに、怒る人から自分の頑張りを認めてもらえる言動がなければ、最終的には「自分の頑張りはムダなのではないか」と思い始めるんですね。
怒られたときの対処法とは
怒られることは、怒られる側の受け取り方で良くも悪くもなります。
怒られたときの対処法は、怒られる側が怒られることに対してメリットを感じているのかデメリットを感じているのかによって変わります。
怒られることにメリットを感じているときには
怒られていることを冷静に受け止められるのならば、できるだけ前向きに行動していきましょう。
- 自分を成長させようとしてくれることに感謝を示す
- なぜ注意されたのかをよく考えてみる
- 注意されていることに相違がないかを確認する
- 相手の言いたいことを理解する
- 言われた通りに素直に行動してみる
- 納得がいかなければ自分の考えを言ってみる
- それでもうまくいかないのであれば、どのようにしたらよいのかを相手にもっと意欲的に相談し、協力をお願いする
成長させようとしてくれることに感謝を示す
怒られたことは「自分のためを思ってしてくれたこと」そう思えば、世の中、嫌なことばかりじゃない気分になりませんか?
ときには相手の機嫌だけで、怒りをぶつけてくるだけの人もいます。
それでも考え方によっては「考えるきっかけを与えてもらった」とも取れますよね。
ひとまず「いいきっかけになりました。ありがとうございます!」と言えることは、ずいぶんと成長した自分に出会えることになります。
なぜ注意されたのかをよく考えてみる
もう一度、注意されたことについて考えてみると、本当に相手が伝えたかったことに気づくことがあります。
できれば、そのことだけではなくて、その周辺の人との関係やそのことに関係しそうな別のことにも気を配って考えてみましょう。
何かしら、新しい発見があるはずです。
できなかったことは、わかっていなかったことがあるからできないんですね。
自分がわかっていないことを前提にして、視野を広くしてわかろうとすることが、正解への近道になりますよ。
注意されていることに相違がないかを確認する
考えや行動は、発信する方(怒る側)と受ける側(怒られる側)では食いちがいがよくありますよね。お互いに相違がないか確認し合うようにしましょう。
とくに気になったポイントは「○○ということですね」という風に自分の口に出しながら確認すると、お互いに安心ですね。
相手の言いたいことを理解する
相手の言おうとしている意図がわからなければ、問題が起こります。
今、注意されていることだけをやろうとしても、うまくはいきません。
今までに教わったことも、もう一度、思い出してみてください。
怒る側は、今まで教えてきたことの積み重ねができている前提で話しをしています。
もし「言われた通りにやったのに怒られた」というのなら、今まで教わったことを思い返し、相手の別の意図を探してみましょう。
言われた通りに素直に行動してみる
「言われた通り」と「素直」は状況によって違いがあります。
相手が自分と近い立場の人なら
その人の怒りが何によるものなのか?
相手の「怒りのもと」を確認するようにします。
直接、聞いてみるのが一番早いですが、意外と相手の言うこと以外の原因が隠されている場合もあります。
納得できれば
「怒り」の本当の理由がわかり、自分が納得できることであれば言われた通りに行動してみてを様子を見ます。
納得できなければ
相手の言うことに納得がいかない場合には、そのことを相手に伝えます。その上で相手の言われた通りにする必要はないでしょう。
相手が教えてくれる立場の人なら
相手の意図が確認できたら、言われた通りに行動してみましょう。
「つい深読みしすぎて、必要のないことまでやってしまう」
ある程度、やることにもなれて自分にも自信がついてきたのなら「言われなくても言われたこと以上のことをする」ことも求められます。
しかし、いつも怒られてばかりの状態では、まだまだわかっていないことが山積みのはず。
言われたことだけに集中して「確実にできるようにすること」に重点をおきましょう。
何でも、一から形になるもの(成功・成果)をつくるのは大変なことです。人から教わる目的は、知識はもちろん、その人自身の培ってきた知恵である何かの型を学ばせてもらうことだと思いましょう。
そのことが頭にあれば、その師匠の教えは素直に受け取り、くり返しやってみることは当たり前のことだと気づくと思います。
素直に行動するとは「言われたことを自分なりにアレンジせずに相手の言葉のままに行動する」ことです。
納得がいかなければ自分の考えを言ってみる
相手の「怒り」に納得ができるかどうかは、相手との関係性によっても変わります。
「これからも相手と関わっていこう」とお互いに思えているのなら、相手の意見も聞いてくれます。
どちらかが「もう関わりたくもない」と思ってしまえば、関係は終わります。
自分の意見を言うということは、そのリスクもはらんでいます。
「下手をすると関係は終わっても仕方がない」
そのぐらいの覚悟を持って発言するようにしましょう。
怒る方も「相手に嫌われても仕方がない」覚悟で行動しているんですよね。
誰かとわかり合おうと思ったら、嫌われる覚悟は必要です。
相手に相談し協力をお願いする
怒る人は、相手に興味や関心があるから関わってくるんですね。
立場上、仕方なく関わる場合でも、自分にも影響があるから接しているんですよね。
どちらにせよ、怒る人は「相手と関わるぞ」と覚悟を持っていることは確かです。
それならば、こちらも関わっていく意思があるのなら真剣に向き合う姿勢をみせましょう。
具体的には「相手に自分からどんどん相談や質問をしていく」ということです。
相手が自分と近い立場の人なら
お互いに良い関係を築くためには、相手のことを考えた上で相談する時間をつくってもらいましょう。
ポイントは「自分も成長し、○○さんと良い方向へいっしょに向かいたい」という思いを言葉にして伝えることです。
相手が教えてくれる立場の人なら
話しを聞いてもらう場合にはとくに丁重に「お忙しいところ失礼いたします。○○について、お伺いしたいのですが、お時間をいただいてもよろしいでしょうか?」と、相手の都合を聞くことから始めましょう。
「自分も成長し、関わっていただける方たちと共に良い方向に進んで行きたい」
そんな熱意を心に持っていれば、相手は喜んで協力してくれるでしょう。
怒られることにデメリットを感じているときには
怒られていることに疲れてしまって、どうにも対処できそうにないときには、怒りっぽい人とは距離を置くようにしましょう。
あえて、相手に面倒な人と思わせて離れさせることもいいですね。
怒る人が相手のことを考えている人ならば、こちらの意見にも耳を傾けてくれ状況が好転することだってあります。
そんな気力もないくらいなら、相手とは距離をとるようにしましょう。
そのためには
- 自分の意見をはっきり言う
- 目につかないようにする
- よく怒ってくる人と接触しない
- 何を言っても聞く耳を持たない人だと思わせる
自分の意見をはっきり言う
疲れてしまってとにかくあまり近づきたくない場合には、この方法はおすすめしません。
なぜなら、関わらないことが一番いいからです。
自分の意見をいうことは関係性を深めるためにも必要なことですが、状況によっては相手から嫌われる側面も持っています。
相手が怒りっぽい人の場合には、言い方次第ではケンカになっだり相手がもっと怒りだすこともありますので注意が必要です。
トラブル発展しないように自分の意見を伝えるには
- 冷静に淡々とした柔らかな口調で
- 控え目にな態度で相手を立てつつ
- 言いたいことははっきりと伝える
以上の態度が大切です。
自分の意見を言うことで、もしかすると相手は本心を打ち明けてくれたと感じ、予想外にお互いに通じ合えることにもなるかも知れません。
それならばそれで嫌でなければ協力し合える関係を築いていくことも可能です。
目につかないようにする
怒る人の中には、相手の今の気持ちまで考えもせずに怒ってくる人もいます。
そういう人には、何を説明してもわかってもらうことは難しいでしょう。
できるだけ自分がダメージを受けないように、怒る人の目に入らない場所にいるようにしましょう。
よく怒ってくる人と接触しない
いつもピリピリとした雰囲気をしていて、怒りっぽい人っていますよね。
それから、なぜだかある特定の人だけを怒る人。
そういう人を見かけたら、遠くにいるようにしてできるだけ接触しないようにしましょう。
目につく人に向かって、何かしら文句を言いたいだけなのかも知れないからです。関わっても、嫌な気分になるだけです。お互いにいいことはありません。
何を言っても聞く耳を持たない人だと思わせる
いっそのこと「この人には何をいっても通じない」と思わせましょう。
あえて、相手とは全く違う自分の意見を主張します。
「話しをしていても意味がない」と思ってもらえればOKです。
ケンカをする必要はありません。
ケンカにならないためには、自分の意見をただ淡々と(冷静に)述べるだけです。
相手が関わることをあきらめてくれれば、もう接触してはこないでしょう。
まとめ
怒られることは、メリットにもデメリットにもにもなるんですよね。
その違いは「怒られた人がどう受け取っているのか」の違いにあります。
また、それぞれの立場によっても違います。
それによって対処法も違ってくるんですね。
いつでも前向きにいなければならないと思いがちですが、そんなことはありまsん。自分の心と相談しながら、できる対処法を選んでみてみましょう。
気力が戻れば、また状況も変わります。その時々で、対処法を変えていくのもありです。
できることならプラスになる考えを持つことは自分にとっても相手にとっても大事なことですよね。
そのプラスに受けとっている気持ちは、どんどん表に表現(行動)していきましょう。
また、新たなチャンスや協力者が現れるかも知れませんよ。
「怒る」「怒られる」どちらの立場の人も、相手の気持ちに配慮し関わる覚悟があるから頑張れるし状況は良くなるんですよね。
怒る人の「怒りのもと」についても知って、余計なダメージは受けないようにしましょう。
あまりにも「くり返し自分だけが怒られてばかりいる」と感じているのなら「怒られやすい人の特徴」を知れば理解できるかも知れません。
「怒られる」ということは怖いことではないし、悪いことでもないです。
「誰もがみんな怒られた経験はある」そう思ってドンと構えていきましょう。
・誰にもわからないように、2人だけのときに
・信頼できる第三者を交えて
などの配慮した伝え方を心がけてほしいものですね。